☆☆☆ アキちゃん編 ☆☆☆







  


 


  








 


 


 


 


  




☆☆解説☆☆

この絵を描いてくれたあきちゃん(仮名)は9歳の女の子です。臭いの強いシャンプーや漂白剤や洗剤が嫌いでした。そのにおいをかぐと手を洗いたくなりました。お母さんが触っても洗いたくなりました。だから,お母さんにも灯油や洗剤をさわらないでってお願いしてお母さんを困らせていました。
 
あきちゃんの主治医はときどき鬼のように見える先生です。ポケットにはいつも汚いハンカチを用意してあきちゃんをおどかしたりするのですが,でも本当は優しい先生だって事もあきちゃんはよく知っています。
先生の靴下はきっと臭いんじゃないかなとあきちゃんは想像して描いています。
 
ある日,病院にあきちゃんの嫌いなくさいものを自宅から持ってきてもらい,エクスポージャーと手洗い禁止を練習することにしました。あきちゃんが”けんさ”と書いているのは,このエクスポージャーのことです。
あきちゃんにとって,とてもつらくて苦しいエクスポージャーでしたが,泣きながらよく頑張りました。
一番つらいときに,自分が治ったときを想像して描いた絵を見ると勇気がわいたそうです。
臭くて汚いにおいがあきちゃんにくっつくことも怖いことですが,大好きなぬいぐるみのぷーさんを汚すのはもっと嫌なことでした。でも,挑戦することで,とうとうこのにおいについてはすっかり克服することができました。あきちゃんは勇気ある子どもです。




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